【イベントレポ】マレキュールのオンラインイベント「With子どもの在宅ワーク シェアし合い、共に考えよう」

Molecule<マレキュール>では2020年4月から外出自粛期間中の緊急特集として、「#半径5Mの暮らし方」という連載を続けてきました。

この熱量が起点となり、反響が多かったマレキュール編集部のライター3人(いずれも未就学児の子育て中)を中心に2020年5月23日、オンラインで初の座談会イベントを開催しました。テーマは「With子どもの在宅ワーク/シェアし合い、共に考えよう」。

筆者は4月からマレキュール編集部に加わったばかりなのですが、コロナ禍の影響で本業(フリーランスの通訳案内士)が全面的にストップしてしまい、絶賛もやもや中。今の気持ちを分かち合い、今後につながるヒントを得られたらという気持ちで、今回のイベントに参加させてもらいました。

登壇者の自粛生活中の24時間スケジュールを公開 全員が在宅ワークへの移行完了!?

当日は「仕事」と「子どもまわり」のトピックスを中心に、ファシリテーターの森田亜矢子が登壇者の3人に質問を投げかける形で進みました。

まずは、マレキュールメンバーの自粛生活中の24時間スケジュールをご紹介します。

井上千絵の24時間の過ごし方 #satyhome バージョン
井上千絵
東京
Molecule編集長
井上千絵
東京
Molecule編集長

最初は子どもと一緒に在宅で仕事をするのは難しいと考え仕事量をかなり減らしましたが、長期戦になるとわかった時点で切り替えて、通常に戻しました。

 

羽倉綾乃の24時間の過ごし方 #satyhome バージョン
羽倉綾乃
ドイツ
アパレルブランド代表
羽倉綾乃
ドイツ
アパレルブランド代表

子どもたちが通うインターはオンライン授業でも通常通りの時間割。そのため平日8:30-15:30は子どもたちにべったりはりついていなければならなくなり、仕事に割けるコアタイムが激減しました。

青柳真紗美の24時間の過ごし方 #satyhome バージョン
青柳真紗美
東京
PR・編集
青柳真紗美
東京
PR・編集

仕事ができる時間は減ったものの、仕事量は増加。でもクライアント訪問の移動がなくなったり、MTGもミニマムですませるようになり、実は仕事にさける時間は変わらないのかも?
森田亜矢子の24時間の過ごし方 #satyhome バージョン
森田亜矢子
東京
子育てマーケター・ライター
森田亜矢子
東京
子育てマーケター・ライター

コロナがなかったとしても、生活パターンは、色々な外的要因で変化していくと思いますが(例えば子どもの進級・進学したとか、自分の仕事が少し変わったとかでも影響を受ける)、生活の中でイライラやモヤモヤが募ってきた時は、私はいつもこのように24時間を書き出して、ライフをチューニングするようにしています!

いろいろな制約やストレスを受けながらも、全員が在宅仕事への切り替えができていることに、びっくり。筆者の本業は100%オフラインのため、そもそも在宅は不可能。仕事の内容や働き方によって、コロナ禍の影響の受け方もかなり異なってきますね

With子どもの在宅ワークでは、ママも子どもも「モードの切り替え」が課題に

まず話題に上ったのは、「自粛生活=お休み」モードの子どもたちに、「一緒に家にいるけどママは仕事もある日常生活」モードにどう切り替えてもらうか、自分もどう切り替えるか。自粛生活も3ヶ月になり、みなさん試行錯誤しつつ、それぞれ工夫をされているようです。

井上千絵
井上千絵
これまでは幼稚園の送迎で強制的にオンオフの区切りがついていたけれど、1日中家にいると、いままで以上に仕事に没頭してしまうことがありました。そこで、時間の区切りで動けるように、アラームをセットして、11時半にチャイムがなったら絶対仕事をやめてお昼を食べる、というように約束を作りました。
羽倉綾乃
羽倉綾乃
最初は、仕事も子どももどっちもやりたいという気持ちを引きずってしまって。そうすると、子どもはずっと腹8分状態で満たされない。1時間でも2時間でも子どもに集中する時間を作って「あなただけ見ています!!!」というメッセージを送ると、子どもも満たされて、そのあとはほうっておいてくれるようになりました。
青柳真紗美
青柳真紗美
1日のはじめに予定表を一緒に書いています。毎日お休みモードの子どもに現状を理解してもらうまで時間がかかったけれど、今は親の都合をわかってくれるようになったのかな。
森田亜矢子
森田亜矢子
子どもに対して子ども扱いしていたのかもしれないですね。「仕事だから」の一言ですべて済ませちゃうのではなく、親の事情を話して「仕事のグラデーション」(「作業中なら雑談くらいはできるけれど、この時間帯は集中しなくちゃいけないから話しかけないでね」といったように)を説明する。モードがちがうママを見ることで、子どもには気づきにもなっているのかも。

イベントで一番の盛り上がりに! リビングルルーム写真を大公開

森田撮影

子どもと一緒のおうち時間の過ごし方にも、多くの方が難しさを感じていることのひとつでは?

「子どもに『片付けて』ということを手放した」という編集部の森田が公開してくれた、自宅リビングの写真。場が一気に盛り上がり、みんなの気持ちがひとつになった瞬間が生まれました笑。

「液体じゃなければOK」
「スライムはカーペットだとつらい」
「作品をどうするのか問題」

などなど、日々のみなさんの奮闘っぷりが伝わるコメントが次々と飛び出し、参加者のみなさんからも「私だけじゃないって癒されました!」「衝撃的だったのはリビングの写真(笑)。日々を共に頑張っていること、共感しました」といった感想が寄せられました。

(イベント後のメンバー間でのふりかえりでは、 青柳から「インスタの 「#おうちじかん」は 地獄の入り口」という名言もぽろり笑)

みなさんのお話を伺っている中で、「手放す」というのは大事なキーワードだな、とあらためて気づきました。

手放すことにより、得られることもある。たとえば、羽倉が話していたスクリーンタイムをきっちりコントロールしようとすること。自粛生活中に激増したことで視力低下への心配はもちろんあるものの、子どもたちが飛躍的なスピードでツールを使いこなし、オンラインコミュニケーションのスキルを伸ばしていく様子に驚きと頼もしさを感じる、というのは全員一致で同意した点でした。

「手放していいもの」と「握りしめておきたいもの」の黄金比を探る

「手放す」ことについて、イベント後半に青柳がシェアしてくれた経験談も、とても印象的でした。

青柳真紗美
青柳真紗美
実は、ゴールデンウィーク明けから先週くらいまで、心が落ちてました。がんばらないことをがんばるというか、いろんなことを整えようとしすぎてしまって。ずっとがんばりながら生きてきたから、大切にしたいことまで諦めちゃうとストレスがたまってしまうみたいです。

自分の中でにぎりしめておきたいことがあったんだなあって。手放すのも大事だけど、大事なことについてもう1回考えて、自分を取り戻すことができたのかなと思っています。

森田亜矢子
森田亜矢子
大事にしたいものと手放していいものの黄金比ってひとそれぞれにあって、今はそれを再定義していくタイミングかもしれないですね。マレキュールはまさにその軸を模索していこうというメディアだと思っています。

終わりに「働き方を生き方に合わせてシフトしていきたい」

当日は総勢40名近い方にご参加いただきました

1時間半のイベントの最後は、登壇者の3人から参加者へのみなさんへのメッセージで締めくくられました。

羽倉綾乃
羽倉綾乃
「家にいるだけですごいこと」だと思います。このような状況のなかで、子どもたちも自分も病気にかからず、もう3ヶ月も家にいる生活を続けている。「わたし、家にいるだけですごいじゃん」からスタートして、解除されたあとのことをわくわくしながら考えよう、というところですね。
青柳真紗美
青柳真紗美
すべてのコミュニケーションは「愛」と「不安」に分類することができると思います。「愛」からは想像や発展が生まれて、「不安」からは守ることしか生まれない。ウイルスも、働き方や人生が変わっていくこともこわいから、「不安」からくるコミュニケーションをしがちだったなって。

不安からくるコミュニケーションが多くなると、ないものに意識が集中して、みんながつらくなっちゃう。子どもは今を生きていて、愛を伝え合うと気持ちいいっていうのがインプットされていますよね。不安にも過剰反応しないし。彼らのように、もっと「愛」があるコミュニケーションがあるといいと思います。

井上千絵
井上千絵
今回、もちろんいやなことも沢山あるけれど、家族で一緒に過ごす時間など、あらためて気づかされた豊かさもあると思います。今までのことすべていい意味でリセットして、考えたい。生き方を働き方に合わせてきたけれど、働き方を生き方に合わせていくシフトをできたらと。

3人のメッセージを聞いて、じ〜んと胸が熱くなりました。ここのところ、自粛生活自体には慣れてきたものの、仕事のことを考えると焦りや不安で一杯になり、落ち込む日々でした。コロナ禍でもバリバリ働いているワーママたちに気後れしたり、本業以外に仕事を作らなくちゃと思いながらもなかなか動けない自分に自己嫌悪感を覚えたり。

でも、まずは現状をしっかり自覚することからしか始められないな、と思いました。大事な仕事を突然失って、とても傷ついていること。大きな変換期に向き合い、もがいていること。わたしが今握りしめておかなければいけないのは、そういう感情なのかもしれないな、と。

働き方、子どもの教育、住む場所、家族のあり方など、生き方に関わるあらゆることをいったんリセットして、考え直す。その過程で手放すものと大事にしていくもののバランスを調整する。苦しいときは、それだけ激しい変化の中にいること、みんなも状況は異なれどきっと同じように悩み模索していることを思い出す。

イベントに参加して、マレキュールメンバーや参加者のみなさんの声を聴くことができて、不安と焦りがす〜っと薄れていくような感覚を感じました。参加していただいた方にも、何かしら受けとっていただけたものがあれば、とても嬉しいです。

マレキュールでは、今後もこのような形でのイベント開催を企画しています。ぜひ、ご参加のうえ、みなさんの声を聴かせてくださいね。

(Molecule<マレキュール>の自粛期間中の緊急特集として、4月に始めた「#半径5Mの暮らし方」の連載。2020年5末時点で、マレキュールメンバーや読者の方16名の記事が掲載されています)