STAYHOME  #半径5mの暮らし方|02 三木佳世子

 

2020年4月7日、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が7都府県に出されました。Molecule(マレキュール)として、いま、この状況下で出来ることが何なのかをずっと考えてきました。そこで、最初のアクションとして、外出自粛の中で編集部の私たちがいま、家族や身近な人と共にどんな日々を送っているのか、1人1人のスタンスも含めて記事を通して発信することにしました。社会の様々な情報に過度に左右されすぎず、今できることを家族や自分たちで実行していくことこそが、私たちのスタンスではないかと思っています。皆さんの半径5メートル以内の過ごし方も、この連載を通してぜひ考えるきっかけになればと思います。

今回の執筆者

三木佳世子
三木佳世子

株式会社LITA CHO/シニアPRコンサルタント。NHK報道番組ディレクターを経て、その後、サイボウズ株式会社 チームワーク総研で企業の組織開発・風土改革の取り組み複業で動画撮影とインタビューで「自己PR力」を身につける講座の主宰、実体験に基づいたワーママ支援の活動をしてきました。2020年4月からは株式会社LITAにて、良いものの価値が伝わる世の中を作りたいとアクションしていきます。

仕事はスムーズにオンライン化、一方で会えない寂しさが募る

3月末まで在籍していたサイボウズでは、2月中から原則在宅勤務に切り替え。日頃からリモートワークのメンバーもいるので、グループウェアで情報共有をするなど仕事の進行自体には特に支障を感じずに済みました。

ただ、他社の組織開発や風土改革プロジェクトの支援を行うコンサルティング部署にいたので、対面での講演会や研修はどんどん延期・キャンセルに。お客様との打ち合わせや、一部のセミナーをzoomで行うなど業務をオンラインへと変化させていきました。

仕事は問題なく進むけれども、どうしても人と会えない寂しさが募ります。直接会えなくてもコミュニケーションを欠かさないように、私たちはこんな工夫をしていました。

  • チームメンバーとオンラインで飲み会を実施
  • 用事がなくても仕事の合間に雑談が出来るようバーチャルラウンジを設ける
  • 特に話すわけではないけど、仕事中もzoomを繋いでお互いの気配を感じる

4月からは、新しい会社での仕事がスタート。前職で最終日を迎えた際は送別会もできず、直接会って気持ちを伝えられないことが悲しかったです。そんな中でも、オンラインで集めた寄せ書きをサプライズでプレゼントしてくれたり、zoomで壮行会を開催してくれたりと、気持ちが伝わる出来事も。なんとか自分の中で切り替えて、新しい環境へと足を踏み出す春になりました。

新しい会社でも、最初の1週間は出社だったものの、それ以降は基本自宅勤務へとシフト。離れていてもうまく仕事を進めていく方法を、新しい会社のメンバーに伝えているところです。

外出自粛で変わっていく、家族との過ごし方

幸いなことに、4歳息子が通っている認可外保育園は、保育を継続してくれています(2020年4月6日現在)。なので、変わらず息子は保育園に通い、お友達との時間を過ごせています。ただ、卒園式や親子遠足などの行事は実施できず、送迎の際も親は門の外で待機という状況。

週末のお出かけも、行き先の選択肢がないので、近くの公園で遊んだり散歩をしたりするくらいです。「コロナ」というウイルスについて、息子なりに恐怖感があるらしく、手洗い・うがいを自分からするようになりました。

研究職の夫は、「会社に行かないと実験ができないから」と、それでも出社していましたが、ついに在宅勤務になりました。日中、夫とリビングで仕事、という生活が始まることに、少しワクワクと不安があります。

外に出られず身内以外のだれとも会えない日々なので、家族で過ごす時間の大切さを改めて感じています。

できるだけ丁寧に、いつも通りの日常を

外出が制限される中、できるだけいつもの日常を過ごすため、我が家では3つの工夫をしてみました。

1. 子どもに仕事や家事の様子を見せる

オンラインで会議や飲み会をしている母を見て、息子も積極的に画面越しに大人達とコミュニケーションをするようになりました。ときには、それぞれの子供がやりとりをしていることも。

「オンラインコミュニケーションネイティブがこうやって誕生していくのか!」と感慨深いです。在宅勤務をすることにより、親が仕事をする姿を近くで見せられるのは、良いことなのかなと思っています。

また、子供の遊びがどうしても制限されてしまう状況で、家の中だから出来ることを探した結果、「お菓子作りや料理を子供とする」ことになりました。息子が料理を楽しんでくれているのがせめてもの救いです。

2. 部屋にお花を飾る

もともと花は好きなのですが、外に出ない時間が多いからこそ、部屋の中にグリーンがあることによる癒しの効果を感じます。自然に触れていることで、自分の中のバランスが取れている気が……。

3. ペットに癒される

たまたまなのですが、コロナが流行する前に子犬を我が家に迎え入れました。

在宅勤務の中でも、ペットと過ごす時間は心が穏やかでいられて、気持ちの切り替えができます。近所の散歩だって、運動不足解消になるだけでなく、犬を連れていくだけでいつもより楽しくなるんです。息子は一人っ子なので、「自分より弱いものの世話をする」という経験で、少しお兄ちゃんになってきた気がします。

出口の見えない「自粛」の中で、どんよりとした気持ちが連鎖して、春なのに空気が重い。気をつけなければならないこと、いつも通りにはできないことがたくさんあります。そんな中でも私たちはできる限り、健やかに、日々を生きていくしかないと思うんです。

今の状況を少しでもプラスに捉え、「その後」を考える

こんな今だからこそ、ほんの少し心と頭を静かにして、コロナ後の時代を、どう生きていくのか考えることが必要ではないでしょうか。「自分の、そして社会全体の働き方は?」「家族との過ごし方は?」「人と人との繋がりのあり方は?」など、考えるべきことがたくさん浮かんできます。

コロナについてやみくもに情報収集するよりも、自分の内側から湧いてくる問いに向き合いたい。

新型コロナウイルスに感染した人、亡くなられた人、日々懸命に現場で戦っている医療従事者の方達のことはもちろん考えた上で、私はあえてこの状況をプラスに捉えていきたいと思っています。

これまでずっと「テレワークなんて無理だ」と言っていた企業の人たちが、やむなくではあるけれど、テレワークに取り組み始めた。「対面で会わないと打ち合わせなんてできない」と言っていた人が、zoomなどオンラインでの打ち合わせに応じ「意外といけるね」という感想を持ち始めている。きっかけはどうあれ、この変化の機会をプラスに変えていきたい。

そして、私自身が、この時代の流れの中で、世の中のために何か出来ることはないか? と、今も必死に考えています。

皆さんの「半径5m以内の暮らし方」もぜひ教えてください。

情報提供・取材にご協力いただける方はこちらから

関連記事

あわせて読みたい
STAYHOME  #半径5mの暮らし方|01 井上千絵 2020年4月7日、新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が7都府県に出されました。Molecule(マレキュー...
あわせて読みたい
ロールモデルに囚われない私 #06 パラレルワーカー | 三木佳世子さん 新卒でNHKに入局し、報道番組のディレクターとして10年以上現場で活躍したのち、結婚・出産を経て今夏にサイボウズ株式会社に転職し...