「自分時間」や「学びの時間」を捻出することが最も難しいのは、乳幼児のママではないでしょうか。 人生100年時代と言われる昨今、継続的な学びの重要性が様々なところで語られていますが、「忙しすぎてそれどころじゃないわよっ!」というママは少なくありません。「学び欲求があるのに学べていない」というのは、ママ自身の自己肯定感にも関わる由々しき事態です。そんな中、「忙しい日々から離れ、セブ島のリゾートで英語を学ぶ」という、母子留学にブームの兆し! 前編では、2歳の娘さんと2週間の母子留学に行かれた友人のお話を紹介しました。後半は、「なぜセブ島?なぜ母子留学?」について、ママ・赤ちゃん留学を手掛ける株式会社留学情報館の代表取締役・大塚傭平さんへのインタビューを取り上げます。子供と笑顔で過ごしたい人こそ「自分時間」を持とう自分時間が確保されることで、自然とママの笑顔が戻ってくるのだとか。セブ島で、シッター兼お手伝いさんがつくママ留学。「パパもママも自分時間を確保することで、子供の前ではストレスなく笑顔で!」というコンセプトの元に、このサービスを展開されている留学情報館の大塚さんも、子供が生まれてから奥様との喧嘩が増えてしまった時期があったそうです。役割分担意識で、自分は仕事を担当していたつもり。子育ての大変さをある程度理解しているつもりでしたが、1日預かってみるとその大変さは身に染みて分かります。とは言え、日々は夫婦喧嘩ばかり。僕の留学の仕事で、妻子を連れて初めてセブを訪れたのはそんな頃でした。セブ島では、お手伝いさんやシッターさんの価格が安いので、奥様は1日3時間、子供をシッターさんに預けて英語の勉強を始め、マッサージやネイルをしに出かけることもできるように。すると、それまではいつもイライラしていた奥様が、イキイキとしてきたそうです。1週間もすると、夫婦の喧嘩はなくなり、子供の前では本当の笑顔で過ごせるように。これは、子供や親が英語を学ぶこと以上の価値があるのでは?!と、大塚さんは直感的に感じたそうです。語学を学ぶだけなら、日本でもできるかもしれません。セブ島という場所が、親にとっても子供にとっても、とても素晴らしい環境である理由は、フィリピンの文化的な背景もあるようです。子供フレンドリーな国だから子どもの扱いが上手なフィリピン人周りに常に子供がいる環境で育つフィリピン人は、子供の扱いがとても上手フィリピンは、大家族で何世帯も一緒に暮らすのが一般的。子供が身近にいることが当たり前なので、フィリピン人は子供の扱いがとても上手だそうです。フィリピン人は子供が大好きだから、レストランやショッピングセンターなど、どこに連れて行っても子供はスター扱い。日本では「すみません、すみません」の連続のママでも、セブでは安心して子供とのお出かけを楽しむことができるのだとか。日本では現在、初産婦のうち「生まれて初めて抱っこした赤ちゃんが自分の赤ちゃん」である割合は60%にも及ぶので(*1)、子供の扱い方が上手な国とは到底言えません。子供と24時間一緒に過ごし、自分時間が全くないという生活が、日本人のママの笑顔を奪ってしまう構造の根っこは、ここにあるのかもしれません。また、「良妻賢母」のイメージが、ママ自身にも今だに残っている日本ですから、「子供をシッターさんに預けてまで、自分の自由時間を作るなんて…」という罪悪感を持つママが実に多いこと。現在でも、日本国内のシッター利用率は一桁台ですから (*2)、日本の中でシッターさんを利用すると、周りのママの目が気になってしまうかもしれないですよね。セブ島への母子留学は、異国の地だからこそ、日本式の固定概念から解き放たれる良い機会。「学び」という前向きなモチベーションであり、シッターさんと過ごす子供自身も、語学やコミュニケーション力が養われますから、親も子もWin-Winな旅というわけです。シッターさんは家事までやってくれるので、忙しい日々を送っているママにとっては、本当に素晴らしい体験ができるようです。自分の学び時間を得る価値を体験できるママ留学ママ留学に参加するママのお仕事状況は、育休中ママが半数を占める。語学を学ぶこと以上に、「子供と離れて自分の学びの時間を得る価値」を体験できるのも重要なポイントだと感じました。実際に子供と離れて自分自身の学びの時間を確保することが、自分にとってどのような価値に繋がるのか?これは、本当にやってみないと分からないことです。その価値を体感すれば、帰国した後の生活の中でも、自分時間の確保を継続していけるかもしれないですね。実は私は、月に6回、2人の子供達の保育園のお迎えから寝かしつけまでを外注しています。最初は、「夜、飲みに行けるっ!!」と羽を伸ばしまくり、全て憂さ晴らしの飲み会に費やしましたが(笑)、それは最初の1−2ヶ月くらいで満足。現在は、意図的に「学び」の時間に当てています。普段なかなか会えない人やじっくり話せない人との飲みニケーションだったり、本を読んだり。仕事と切り離された「学び」があると、精神的にとても充実するなぁということを実感しております。この充実が、子供と過ごす時間の、私自身の笑顔にも繋がっているんですよね。 まだ始めて10ヶ月なのですが、もっと早くそうすればよかったと強く思います。「実際にやってみる」というのが、本当に大事かもしれません。 「学びの時間を取りたいけど、なかなか…」という忙しい日々を送っている人こそ、ママ留学を来年のバケーションの計画の候補に入れてみてはいかがでしょうか?▼「親子留学」のススメ(前編)はこちら▼ (*1)両立不安白書より(スリール株式会社)(*2)最新シッター普及率調査より(株式会社キッズライン)